レスリングは「体重」で区別された階級の中で、技を用いてお互いのバランスを崩し合うスポーツです。同じ「体重」で優位に試合を展開するためには、どのような理論に基づいて練習すれば良いのか、日々模索しているところです。そこで最近では、「力」と「力積」に着目して練習メニューを組み立てようとしています。
「力」は「質量」と「加速度」の積で表すことができます。また、「力」が持続される状態、すなわち時間が関係すると「力積」が生まれます。「力積」は運動量の変化に等しい、と言われています。(※)
つまり、同じ体重で競い合うレスリングの場合は「加速度」と「力」発揮が長時間持続することができている状態の「力積」を大きくする練習が必要です。加えて、「質量」は人によって除脂肪体重や遅筋・速筋の割合が変わりますので、「質量」に着目した練習も重要です。
これらを考えていると、速く動くこと(加速度)や、動き続けること(力積)や、筋肉量(質量)を向上・改善させる練習が、レスリングにとっては必要かもしれません。
(※)日本トレーニング指導者協会(2023)JATI EXPRESS,98,12-16.
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