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日本で(世界で?)初!小学生の体力とレスリングの関係

 TEAM BISON'S by SENSHU UNIV.では2012年から1年に2回、参加者に体力測定を実施しています。

 度重なる測定結果を分析し、遂に学術論文として公開するまでに至りました。

 詳細は、以下のファイルもしくは、日本トレーニング科学会第30巻1号(2018年)を参照ください。

 

 体力測定の結果から「何がわかったか」は大まかに以下の3点に集約されます。

 

①小学生の身長や体重、体脂肪率などの体格に関する発育は、小学3年生から男女の性差が現れる。

②小学生の20m走の速さや立ち幅跳びの距離などの体力・運動能力は、学年が上がるにつれ結果は向上し、小学5年生から男女の性差が現れる。

③レスリングのトレーニングは、瞬発力(立ち幅跳び)と敏捷性(反復横跳び)に関与している可能性がある。

 

 体格の男女差が現れるのは小学3年生からで、女子は男子に比べ早く第二次成長期(思春期)に入ることが考えられます。身長などの体格は、女子が男子を上回ります。ここで面白いのは、男女ともに体重は学年が上がるにつれ増加するものの、男子の体脂肪率は減少し、女子は増加するということです。この結果から、男子は筋肉質な体型に成長していることが考えられます。体力・運動能力が小学5年生から性差が現れることを考えると、今の小学生のレスリングのほとんどの大会が、3年生以上から男女が分かれるのは、もしかすると体格や体力の性差を考えてのことかもしれません。また、小学3年生以上で同じ学年同士の男女がスパーリングした場合に男子が有利になることは(もしくはその逆も)、技術もさることながら、体格や体力が関係しているかもしれません。

 最も興味深いのは、「レスリングのトレーニングは瞬発力(立ち幅跳び)と敏捷性(反復横跳び)に関与している可能性がある」ということです。レスリングは全身運動であり、子供の体力を向上させるには良い運動だと考えられますが、その根拠や、どのような体力が向上するかは明らかにされていませんでした。しかし今回の研究でその手がかりを掴むことができました。

 論文中にも記載がありますが、今の日本の子供たちの跳能力 (立ち幅跳び)は、9歳と7歳が低下傾向にあります。レスリングのトレーニングが瞬発力(立ち幅跳び)を向上させる効果があることを、発育発達の視点に立ってさらなる検討ができれば、レスリングの価値も向上すると思われます。

 この研究は、体力測定に参加いただいた子供達やその保護者の皆様の協力なしには成し得なかった成果です。本研究の調査に協力くださった専修大学少年少女レスリング教室参加者、保護者、コーチングスタッフの皆様に、ここに記して心より感謝申し上げます。

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小学生期レスリング選手における体格及び 体力・運動能力の横断的検討
06木村.pdf
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コメント: 1
  • #1

    吉田沙保里 (月曜日, 04 12月 2023 14:30)

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