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「第21回神奈川県少年少女レスリング選手権大会」について

 10月5日(土)は逗子アリーナにて「第21回神奈川県少年少女レスリング選手権大会」が開催された。

TEAM BISON’S by SENSHU-UNIV.からは42名の選手が出場し、14名が優勝、14名が準優勝という結果を残した。

 同大会はレスリングを楽しみ、メダルを獲得できる喜びを与えるという趣旨の基、4人1グループによるトーナメント戦である。1回戦敗退は銅メダル獲得という大会で、出場すればメダルは確実にもらえる大会。今大会に挑むにあたって42名の選手には、「マット運動の前方ローリングが大会朝までにできなければ出場させない」という目標を設定した。重要なのは前方ローリングができたことやできなかったことではない。もちろんできるようになることは望ましいが、最も重要なのは、「できるようになるまでに、どのような工夫をして、どのように課題を乗り越えてきた」かだ。目標達成までの過程が濃い内容であれば、達成の喜びは大きい。目標に一歩近づいたときは嬉しいが、それが毎日続くとは限らない。ある日は調子が良くてできても、次の日にはできない日々もある。レスリングに置き換えれば、調子がいい時は勝てても、調子が悪い時には勝てない。その中で涙する選手も多く見てきた。涙の数だけ、お父さんお母さんと言い争った数だけ必死に乗り越えてきたからこそ、達成した瞬間の大きな喜びは感じることができるのではないかと思う。いつもスパーリングで勝てない選手が、試合という大きな発表の舞台で1勝することは、その過程を知っているからこそ感じる感動である。

レスリングに限らず、スポーツの価値はそこにあるのではないかと感じた。

 試合の内容としては、全体的に自分のバランス崩す選手は少ないと感じたし、構えやタックル、がぶりやディフェンス、足首の取り方など、形になってきた。全体的に足りないのは「一瞬のスピード」ではないかとも感じる。アタックなどのタイミングが良く、極めるポイントがしっかり極まっていても、「当たるスピード」や「処理するスピード」、「状況判断のスピード」を上げていく必要がある。基本動作の中でのスピードアップが当面の課題。そのためにどのような体力トレーニングを課すべきか、どのようなレスリングの練習方法を課していくべきか、スタッフも研究しなくてはならない。

 


木村&日原&林田